君の知らない世界一周物語

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ガンジス川の町バラナシに到着。岡本太郎とヘーゼルナッツ

朝。寝苦しくて目が覚めた。

おそろしく低い天井が僕を威圧している。

蒸し暑い部屋に流れる扇風機の風。

どこからか聞こえる怒鳴り声。

そうだ。僕はインドに来たんだった。

 

今日は8月1日、金曜日。

昨日、旅人の街サダルストリート周辺を少し歩いてみたが、雰囲気があまり好きになれなかった。

車やバイクが多すぎて、ゆっくり歩ける雰囲気ではない。また、地面にさまざまな汚物(犬の糞・人の唾など)が落ちているので、こちらも踏まないよう注意しつつ歩かねばならない。

すぐに休憩したくなって、カフェばかり探してしまう。

 

 

 

「ここはもういいや」

初日に数時間歩いただけで、僕はサダルストリートから抜け出したくなってしまった。

 

というわけで、朝起きてすぐ、宿の受付に話しかけた。

僕「バラナシ行きの寝台列車を予約したいんだけど」

スタッフ「OK。ちょっと待ってて」

 

少し待つと、別の男が現れた。

男「バラナシ行きの寝台列車を予約するんだね?僕についてきて」

 

 

男についていくと、とてつもなく狭い旅行代理店に着いた。
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カウンターには太った男が一人。僕を案内した男は、いつの間にかいなくなっていた。

 

僕「今夜発のバラナシ行き寝台列車は空席ある?」

太った男「ちょっと調べてみるよ」

(パソコンをカタカタと操作)

太「空席あるよ。冷房ありだと1,480ルピー(約2,500円)、冷房なしだと690ルピー(約1,200円)だね」

僕「冷房なしでも扇風機はあるよね?」

太「あるよ」

ここで、となりで僕らのやり取りを見ていた老人が口を挟んできた。

老人「冷房ありにしといたほうがいいよ。冷房なしは地獄だよ」

 

一瞬迷ったが、岡本太郎の言葉が頭をよぎる。

私は人生の岐路に立ったとき、いつも困難なほうの道を選んできた

 

僕「じゃあ冷房なしで」

太「OK。チケット発券まで少し時間がかかるから、13時30分以降にまた取りにきてくれ」

 

 

時刻は11時を回ったところ。これから2時間半、どこかで時間を潰そう。

 

二日連続サブウェイはブログ的におもしろくない。どこか別の、ゆっくりできそうな場所はないか…と歩いていると、見つけた。
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世界のケンタッキーである。

広くて清潔な店内。空いていて気持ちがいい。

店内では、「アナと雪の女王」の主題歌「Let it go」が流れていた。ピアノのイントロが印象的だ。雪山をひとり歩くエルサの姿が目に浮かぶ。

 

 

移動するのが面倒だったので、結局ハンバーガーとシェイクだけで2時間粘り、13時30分になった。

 

そういえば、インドに来てまだインドらしいものを食べていない。いや、それだけではない。ケンタッキーでもケンタッキーらしいものを食べていないではないか。

フライドチキンなしのケンタッキー。

自分の行動に、ある種のパラドックスを感じつつ、チケットを受け取りに行く。

 

無事チケットをゲット。さて、出発時刻20時30分までどうしようか。
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少し考えたが、特に行きたい場所はなかったので、今日はカフェで読書することにした。

 

まずはインドのローカルカフェ「Cafe Coffee Day」に入店。

サンドウィッチとカプチーノのセット。139ルピー(約240円)。
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うーん、やはりこのテのサンドウィッチはサブウェイに限る。野菜の新鮮さが段違いだ。

 

 

 

サンドウィッチで1時間半ほど粘ったあと、デザートを注文。

ヘーゼルナッツのケーキとカプチーノのセット。これも139ルピー(約240円)。
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このケーキは抜群にうまかった。甘いケーキと苦いカプチーノの逆説的調和。テーゼとアンチテーゼを乗り越えた先に、ジンテーゼは存在するのだ。

 

 

ヘーゼルナッツ的ジンテーゼを十二分に楽しみ、店を出たのは16時40分頃。

すぐさま、となりにあったマクドナルドに飛び込む。カフェに長居しすぎて腹が減るという、よくわからない空腹。

寝すぎて眠くなる、あの感覚に似ている。人間は、寝るのにも体力を必要とするのだ。

 

 

マクドナルドでは、ご当地メニューっぽいサンドウィッチを注文した。
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やはりこれも、サブウェイのそれよりもクオリティが低い。ポロポロこぼれて食べづらく、野菜に覇気がない。

 

 

 

18時30分頃、マクドナルドを出て駅へ向かう。

コルカタからバラナシへ向かう寝台列車は、ハウラー駅という駅から出発する。

サダルストリートからハウラー駅までは5kmほど。トゥクトゥクなら100ルピー(約170円)といったところだろう。

 

しかし、まだ時間もあるし、バスとフェリーで行くことにした。

まずは大通りに出て、人が集まっている場所を探す。バス停には人が集まるものだ。

 

 

パークストリートの交差点付近でバス停を発見。

バスがどんどん到着し、完全に停車しないうちに乗客が乗り降りして、またすぐ発車していく。もちろん、バスはドア全開のまま走っている。

一部のバスには、ドアから乗客がはみ出るほど乗っており、僕はラッシュ時の東京メトロを思い出した。

 

 

 

グーグルマップによれば、ハウラー駅行きのフェリーが出ているのは「B.B.D. Bagh」という場所。
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しばらく待っていると、行き先表示に「B.B.D bag」と書いてあるバスが走ってきた。

意を決して飛び乗ると、ラッキーなことにバスは空いていた。
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バス料金は6ルピー。(約10円)

 

 

 

バスを降りて少し歩くと、船着き場に到着した。

チケットを買ってフェリーに乗り込む。チケットは5ルピー。(約8円)
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5ルピーの豪華な船旅。
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19時40分。ハウラー駅に到着。
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30メートルごとに人に聞きまくる作戦を敢行し、無事バラナシ行き寝台列車までたどり着いた。

 

3段ベッドが2台といった感じで、6台のベッドで1つのボックス席になっている。僕はその最上段のベッドだった。
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早々に歯磨きを終え、最上段のベッドに上がる。バックパックを枕にして、眠くなるまで電子書籍を読む。

たしかに蒸し暑いが、窓全開で扇風機もあるので、風通しは悪くはない。快適とは言えないが、そこそこ眠ることはできた。

 

 

 

 

こうして、8月2日は電車の中で目覚めた。

どこかの駅で停車したとき、物売りから豆を買ってみた。
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落花生の味。しょっぱくてうまい。

 

 

10時30分。バラナシ駅に到着。

ここからガンジス川周辺のゲストハウス地帯へ向かう。

ゲストハウス地帯までは5kmほど離れており、オートリクシャー(トゥクトゥク)を使わねばならないということは、ネットで事前に調べてきていた。

 

駅の出口へ向かって歩いていると、さっそくインド人男性が声をかけてきた。名前はカーンといった。

カーン「ガンジス、ゲストハウス?」

いつもなら無視するが、このときは即座に誘いにのった。また、腹が減っていたので、途中でどこかいいレストランに連れていってくれ、と頼んでみた。

100ルピー(約170円)で交渉成立。
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少し走ったところで、オートリクシャーを降ろされる。レストランに到着したようだ。
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チャパティ(ナン的なもの)のセットとラッシー(飲むヨーグルト的なもの)を注文。
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ラッシーがピリッと不思議な味でうまかった。

料理は全部で160ルピー。(約270円)

 

 

 

腹ごしらえを終え、再びオートリクシャーに乗り込む。

 

ところで、僕は今回宿を予約していない。現地で考えようと思っていたのだ。

と、カーンが提案してきた。

カーン「日本人オーナーの宿があるよ。Wi-Fi、シングル、500ルピーだよ」

ガンジス川付近にはもっと安い宿があることは知っていたが、日本人オーナーというのが気になる。とりあえず部屋を見せてもらうことに。

 

日本人オーナーの宿に到着。
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部屋はバルコニー付きで開放的。風通しもいい。
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残念ながらWi-Fiは部屋では使えないが、屋上レストランで使える。Wi-Fi速度をチェックしてみると、なかなか高速だ。

ここに1泊することに決めた。

 

 

部屋に荷物を置き、シャワーを浴びる。

一休みしたら、街を見に行こう。

ガンジス川はすぐそこだ。

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