君の知らない世界一周物語

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バラナシのオアシス。メグカフェとクミコハウスで勇気りんりん

もしもメグカフェとクミコハウスに出会わなかったとしたら。

バラナシの印象は、きっと最悪のままで終わっていただろう。

 

【備考】

メグカフェとクミコハウスはいずれもバラナシにあり、日本人女性によって切り盛りされている。二人ともインド人男性と結婚している。

メグカフェは日本食レストラン、クミコハウスはゲストハウスだ。

 

 

8月4日、月曜日。

プジャ・ゲストハウスで朝食を食べる。シンプルなパンケーキとチャイ。
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チェックアウトは12時。

時間ぎりぎりまで部屋でダラダラと過ごす。なるべく外に出ず体力を温存したい。ただそれだけを考えていた。

 

 

 

11時30分頃、プジャ・ゲストハウスをチェックアウト。

目星をつけていた日本食レストラン、メグカフェへ向かう。場所は昨日確認済みなので、迷わず行けるはずだ。

 

 

グーグルマップは役に立たない。記憶力と方向感覚を頼りに、バラナシの迷路を進む。
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歩くこと数分。

無事メグカフェに到着。迷わず目的地に来れただけで達成感が得られる。それがバラナシという町だ。
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白と黒を基調としたシンプルな外観。カラフルなバラナシで、ひときわ異彩を放っている。

iPhoneやMacBook Airなどアップル製品が好きな僕は、メグカフェのシンプルな外観に、すでに心をつかまれてしまっていた。

 

 

メグカフェは土足禁止。入口で靴を脱ぎ、下駄箱に入れる。下駄箱は外にあるため、泥が店内に入り込むこともない。清潔だ。

 

ドアをあけて入店するとまず驚く。冷房がきいているのだ。ここバラナシでは、たいていのレストランは冷房ではなく扇風機である。

ひんやりと心地よい店内。

 

 

 

「いらっしゃいませ。こんにちは」

入店すると、さっそくメグさんが迎えてくれた。メグさんのお子さんと思わしき幼児もいた。3歳ぐらいだろうか。

着席して店内を見渡す。
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4人がけのテーブルが3つと、2人がけのテーブルが2つ。バラナシに似つかわしくない、清潔な店内。

「Wi-Fiありますから、使ってください」とメグさん。快速なWi-Fiでネットサーフィンもサクサク。
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さて、注文は何にしようかな。

メニューをひらく。

親子丼、チキンカツ丼、かきあげ丼、しょうが焼き丼…。日本代表選手のオンパレード。

メニューには大きな写真も掲載されており、期待が高まる。うまそうだ。

 

迷ったが、今回は親子丼をチョイス。150ルピー。(約250円)
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うまい。ダシがきいている。

一口食べた瞬間、大学時代を思い出した。金沢で一人暮らししていた頃、僕はしばしば親子丼を作って食べていたのだ。

 

 

 

「長期の海外旅行をしていると、日本食が恋しくなる」という声を聞くことがある。

旅に出て1か月。どうやら僕も、無意識のうちに日本食を求めていたようだ。

親子丼が五臓六腑に染み渡る。

 

 

 

親子丼を一口二口と口に運ぶたびに、浮かんでくるのは金沢の街並みだった。兼六園の桜、ジャスコの火曜市、赤いレンガの大学校舎。何度かドライブしただけで終わった女の子。

 

ただ1杯の親子丼が、こんなに見事に語りかけてくるとは。

 

 

一口一口を噛み締めるように味わい、食べ終わったあとに残ったのは圧倒的感謝だった。

感謝。ただひたすらの感謝。

バラナシでこんなにうまい日本食を出してくれる、メグさん(メグカフェ)への感謝だ。

 

 

 

食後、メグさんと少し会話を楽しんだ。

まず米について。日本の米を再現するために、インドのもち米を使っているそうだ。インドのもち米は、パサパサ感も少なく日本の米に近い。

調味料について。醤油・みりんなどは日本から取り寄せているとのこと。この辺りは道が細くて車は入り込めない。きっと搬送も簡単ではないだろう。

 

カツ丼が豚肉ではなく鶏肉だったのは、宗教的な事情が関係しているのかもしれない。

 

 

 

胃袋と同時に心も満たされ、メグカフェをあとにする。

次に向かうのは、日本人宿「クミコハウス」だ。

 

 

 

 

メグカフェから南方向に、細い通りを歩くこと15分。

わかりやすい看板が出ていたので、迷うことなく到着できた。
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さっそく部屋を見せてもらう。きれいなシングルルームが200ルピー。(約340円)

たしかに安いが、ネットで見た情報と違う。ネットでは「クミコハウスには80ルピーのドミトリーがあって、めちゃくちゃボロい。おまけに部屋の壁は落書きだらけ」という前評判だったのだ。

 

僕「80ルピーのドミトリーはないの?」

スタッフ「あるよ。それは旧館だね」

僕「旧館を見せて」

スタッフ「OK」

 

僕が最初に見つけたのは、クミコハウス新館だったようだ。

スタッフに先導され、細い道を行くこと数十秒。本家本元、クミコハウス旧館とご対面。
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壁から木が生えて、木に鳥が集まっている。

「まるでラピュタじゃないか」

僕はワクワクしながらクミコハウスに足を踏み入れた。手の長いロボットが庭掃除をしているかもしれない。

 

 

ドミトリーを見せてもらった瞬間、気に入った。

広々とした部屋。壁には無数の落書き。
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窓からはガンジス川を一望でき、屋上に上がることもできる。屋上からの眺めもいい。
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こんなにワクワクする部屋なのに、先客はいなかった。

 

即断。クミコハウスのドミトリーで1泊しよう。

 

 

 

下に行くと、久美子さんがテレビを見ていた。

僕「こんにちは。こんなに素敵なドミトリーなのに、誰も泊まってないんですね。新館よりもこっちのほうが味があって好きです」

久美子さん「ついこないだまで、ギター抱えた男の子が泊まってたんだけどね。その子も同じこと言ってたよ」

 

 

 

クミコハウスに荷物を置いて、午後の散歩に出かけた。

メグカフェとクミコハウスのおかげで、散歩に出かける元気が戻りつつあったのだ。

 

ガンジス川沿いを散歩。

網で魚をとる子どもたちと、見守る犬

網で魚をとる子どもたちと、見守る犬

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またモナリザ・カフェに立ち寄った。マンゴーラッシー。
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このとき気づいたのだが、モナリザ・カフェとクミコハウスはめちゃくちゃ近かった。

 

 

散歩から戻ると、ドミトリーに日本人男性がいた。名前をシンジ君という。

シンジ君は、僕の荷物の少なさにひどく驚いていた。中身を見せてくれというので、見せてさしあげた。
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彼は「こんなに荷物の少ない旅人は見たことがない」と言って目を輝かせた。僕の断捨離理論を熱く語ると、熱心に耳を傾けてくれた。

ちなみに彼は、オスプレーのソージョンを持っていた。世界一周旅行者に人気のコロコロ付きバックパックだ。

 

 

ここで、シンジ君のアドバイスにより、「靴も不要かもしれない」という思いが出てきた。

たしかに、「絶対に靴が必要」という場面は今までなかった気がする。

これは考えてみる余地があるな。

 

とりあえず、靴を捨てるかどうかは保留にしておき、靴下をすべて捨てた。素足スニーカーを試してみたら、意外と快適だったからだ。

じつは、洗濯したあと靴下は乾きにくく、小さなストレスになっていた。だから捨てることができてよかった。

 

 

 

 

シンジ君もメグカフェに行ってみたいということなので、夜はシンジ君とメグカフェに行った。

シンジ君はしょうが焼き丼、僕はかきあげ丼を注文。
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今回はみそ汁も注文してみた。

久しぶりに飲むみそ汁は格別だった。今まで旅してきた時間と距離分の味。

 

 

 

その後、宿に戻ってシンジ君と語り合った。

シンジ君が瓶ビールを1本調達してくれた。(インドでは酒がやや手に入りにくい)

1本の瓶ビールを二人で回し飲みする。
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何千という旅行者が泊まったであろう、歴史あるドミトリー。

ラピュタのような、遺跡のようなゲストハウス。

この空間だけは、バラナシの喧噪から切り取られたような、やさしい時間が流れていた。

明日、僕はバラナシを去る。

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Comments & Trackbacks

  • Comments ( 2 )
  • Trackbacks ( 0 )
  1. ヨーロッパは靴必要だと思うぜ。
    気にしないならいいけど、ビーサンとかクロックスじゃ恥ずかしくて歩けないし意外と寒いぜこっち…私もこっちで靴買ったけど高いぜ..
    既に西ヨーロッパはは羽織れる長袖必要かも..。
    靴ヨーロッパでもいらなかったら捨てなよー!

    • なり@管理人

      >のっち

      ヨーロッパの服装情報ありがとう。やっぱりヨーロッパ寒いよね。。。

      靴はヨーロッパ行ってみて考えることにする!

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