君の知らない世界一周物語

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ボローニャでボロネーゼ。水の都ヴェネツィア観光

8月23日、早朝。

ホテルのロビーで、昨日作っておいたサンドウィッチをかじりながら考える。

「うまくやれるだろうか」

 

今日は弾丸観光の日。

プランは以下のとおり。

フィレンツェ⇒ボローニャ⇒ヴェネツィア⇒ミラノ
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移動時間の関係上、ボローニャもヴェネツィアも、滞在時間は2時間ほどになる予定。

ボローニャでボロネーゼを食べ、ヴェネツィアでリアルト橋を見る、というミッションをこなす。

 

 

懸念点としては、イタリアは現在バカンス(夏期休業)の真っ最中だということ。

イタリアに来てから知ったのだが、イタリアでは8月中は多くの店が閉まっているのだ。

 

多くの店で、「8月1日から8月26日までお休みします」みたいな張り紙がシャッターに貼られている。

日本人的感覚からすれば「1か月も店を閉めるなんて、稼ぐ気がないのかっ!」とツッコミたくなるが、イタリアではこれが普通なのだ。

 

 

 

高級ブランド店やファストフード店などは8月中もやっているようだが、小さなレストランやショップなどは軒並みシャッターが下りている。

僕もすでに、お目当ての店が閉まっているというケースを、ここイタリアで何度か体験済みだ。

 

 

今回「ボローニャでボロネーゼを食べる」という目標を立ててみたものの、夏期休業の心配があるので、少し億劫になっているのである。

 

しかし、イタリア語がわからないので、事前に店に電話をかけて確認するのも難しい。

もう現地に行って直接確認するしかない。これまでだって、そうしてきたじゃないか。

 

足を止めてはいけない。不安で足を止めれば、それは負のスパイラルだ。どんどん頭でっかちになって、動けなくなる。

動き続けなくては、活路は見出せない。

 

閃きを待っていては動けない。動くから閃くのである。

 

 

 

「行けばわかるさ」

僕はボローニャ行きを決定した。

 

 

 

8時19分。フィレンツェ中央駅からボローニャへ向かう電車が動き出した。

 

10時頃、電車は予定通りボローニャに到着。

ボローニャは雨が降っていた。イタリアでは初めての雨だ。
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街に出る前に、駅でヴェネツィア行きの電車時刻を確認する。

ボローニャからヴェネツィアまでは電車で2時間弱。

自動券売機によると、電車本数は1時間に1本か2本といったところ。13時20分か14時22分のヴェネツィア行き。このどちらかに乗りたいな。

 

 

ところでイタリアでは、レストランの開店時刻は12時か12時半である場合が多い。

日本では11時や11時半に開く店が多いが、イタリアは1時間ほど感覚がずれているようだ。

 

12時まで時間があるので、少しボローニャの街を散歩しよう。
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世界の無印

世界の無印

 

ボローニャの歩道はところどころ屋根付きになっていて、雨に濡れず移動できて便利だ。
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ボローニャにも斜塔がある。
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ピサの斜塔ほどではないが、たしかに傾いている。

 

 

散歩中に見つけたバーガーキングに入り、ブログを更新。
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バーガーキングでは0.5ユーロのアイスだけ注文した。ボロネーゼを楽しむために、腹は空かせておかなくてはいけない。

 

 

12時になったのでバーガーキングを出て、下調べしておいた2軒のレストランへ向かう。頼むから開いていてくれよ。

 

 

1軒目のレストランへ向かう途中。やはりシャッターが下りている店が多い。

嫌な予感。

 

 

 

そして1軒目に到着。
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嫌な予感は的中。

「8月25日まで休みます」みたいな張り紙がしてある。

 

 

ボローニャの街は建物が大きく、店と店の距離がいちいち遠いため、移動が疲れる。西新宿の都庁付近のような感じなのだ。

 

夏期休業。予想はしていたが、少し絶望し、足腰にガックリとくる。

東京のラーメン店めぐりをしていた頃に、何度か味わったこの絶望感。普段ならやっているはずの時間帯にやっていない、やるせなさ。

 

 

絶望していても仕方がないので、次の店に向かう。

さらに1kmほど離れた場所にあるレストランだ。

頼む、やっていてくれよ。

 

 

冷たい雨の中、早足で次の店へ向かう。

その途中でも、ほとんどのレストランのシャッターが下りている。

高まる不安感。

 

時刻はすでに12時20分。

シャッターの下りた店が並ぶ通りを歩く。
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2軒目のレストランに到着。
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開いている。

両サイドの店、というか、同じ並びの店はほとんどシャッターを下ろしている中で、まるでオアシスのように煌煌と輝く看板。

「Trattoria Danio」

あなたが神ですか。

 

 

安堵の表情で入店した僕を、温かく迎えてくれるヒゲの小太り男性。

あなたがDanioですか。

 

 

 

席につくやいなや、ネットで調べてメモってきた言葉を言う。

「タリアテッレ・アル・ラグー・ボロネーゼッ…!」

タリアテッレというのは平麺のこと。本場ボローニャでは、ボロネーゼに平麺を使うらしい。

 

「スィ(はい)」とDanioがうなずく。

どうにかオーダーできたようだ。

 

 

 

20分ほど待つと、それは運ばれてきた。
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サイゼリヤとは違うのだよッ!サイゼリヤとはッ!(サイゼもうまいけど)

 

 

これが本場のボロネーゼである。

平麺にほどよく絡まったミートソース。肉の味もしっかりとしていてうまい。

 

空腹に染み渡るボロネーゼ。

それはフィレンツェで聞いた鐘の音のように、全身にある種の余韻を残していく。

 

 

名状(めいじょう)しがたい感動。

※名状しがたい=言葉にするのが難しい

現存する形容詞では捉えきれない感動が、そこにあった。

そんな名状しがたい感動に出会うとき、僕はいつも、どうにかしてレトリック(修辞・比喩)をひねり出すしかない。

 

 

 

うまいボロネーゼを夢中で食べ終えたのが12時50分。

10分足らずでたいらげてしまった。

 

 

長居は無用。電車の時刻(13時20分)が迫っている。

食事代9.6ユーロ(約1,300円)を払い、風のように店を去る。

Danio、感動をありがとう。

アリヴェデルチッ!(さようなら)

 

 

 

駅までは1.3kmほど。

競歩選手ばりの早歩きで、駅に着いたのが13時15分。

よし、間に合った。

 

 

チケットに打刻し、6番のプラットホームで電車を待つ。
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イタリアでは、この打刻を忘れると数千円の罰金を取られるらしい。おそろしや。

 

 

 

ここで電流走る。

 

13時20分になっても電車がやってこないのだ。

「あれ?」と思いながら電光掲示板を確認すると、僕が乗るはずの電車番号はすでに消えていた。つまり、発車済みということだ。

プラットホームの表示はたしかに6番だった。なにかの間違いではないか。

 

そう思ってよく見てみると、なにやら電光掲示板の端のほうに「OVEST」とか「EST」とか書いてある。
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かと思えば、なにも書かれていないものもある。

 

も、もしかして。

※あとで調べたところ、OVESTは西、ESTは東という意味らしい。

 

そう。

本当はセントラルの6番ホームで待つべきなのに、僕はOVESTの6番ホームに来てしまったのだった。
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気づいたときにはすでに電車は発車済みで、僕はこう思った。

「勉強になるなぁ」と。

 

 

そんなこんなで1時間待ち、今度こそ、ヴェネツィア・サンタ・ルチア駅行きの電車に乗車。

 

 

 

ジョジョ第5部にも出てきたリベルタ橋を渡り、ヴェネツィアに到着。
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時刻は16時25分。街歩きをする前に、ここでもミラノ行きの電車時刻を確認せねば。

 

ヴェネツィアからミラノまでは電車で3時間ほど。

18時20分発の電車に乗ることにしてチケットを購入。

 

2時間もあれば、リアルト橋まで行って戻ってこれるだろう。

 

 

 

ヴェネツィアの街に繰り出す。

土産屋で売られている仮面を見て、一瞬でわかった。
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ここは「ウォーターセブン」のモデルになった場所に違いない。

※ウォーターセブン⇒漫画「ONE PIECE」に出てくる都市名。水の都。造船業が盛ん。

 

 

 

気分はルフィ。

ONE PIECEの世界に入り込んだ気分で、ワクワクしながら歩く。
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それにしても、ヴェネツィアはまるで迷路だ。

グーグルマップがなかったら迷子になる自信がある。
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この迷路っぷり。サンジもニコ・ロビンを見失うわけだ。

 

 

僕はヴェネツィアを歩きながら、

「バラナシ−牛=ヴェネツィア」

という、おかしな式を思い浮かべてしまった。

 

 

 

「牛の糞が落ちているのではないか?」というバラナシ的錯覚に悩まされながらも、ヴェネツィアの迷路を歩く。

 

 

グーグルマップをフル活用し、迷うことなくリアルト橋にたどり着けた。
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橋の上からの景色。
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この辺りは人通りが多くてにぎやかだな。
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目的は果たした。駅に戻ろう。

ためしにグーグルマップを使わず歩いてみたら、案の定迷ってしまった。

ヴェネツィアの迷路、おそるべし…

 

 

 

 

ヴェネツィアからミラノへは問題なく電車に乗れた。

ミラノ中央駅で乗り換えて一駅。Milano Lambrate駅で下車。

10分ほど歩くと、今回の宿に到着した。
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2泊で26ユーロ。(約3,600円)

ミラノはフィレンツェほど物価は高くないらしい。

 

 

 

4人部屋のドミトリーに行くと、ドイツ人男性とモンテネグロ人女性が同室だった。

少し会話をして、ベッドに入る。

 

今日はずっとバックパックを背負っていたので、肩が痛くなった。

5kgのバックパックとはいえ、丸一日持ち歩くのはきついな。

 

 

ミラノで2泊したあと、僕はイタリアを去る。

トマティーナはすぐそこだ。

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