君の知らない世界一周物語

Read Article

”世界一周”という名の呪縛

”世界一周”

それは口にするだけでワクワクするような、なにか壮大な夢物語のようにも思えた。

”世界一周”

ときにはつらいことや悲しいこともあったけれど、この言葉だけはいつもぼくの背中を押してくれていた。

”世界一周”

闇を切り裂く光。船を導く灯台の光のような、そんな輝きがあった。

 

2014年6月30日に旅をスタートして、はや11か月が経とうとしている。

石川県の小松空港から、たったひとりで始まったぼくの旅。1か国目・香港行きの飛行機に乗り込んだときの高揚感がなつかしい。

 

 

 

IMG_4295

「あるいはーーー」深夜2時、みんなの寝息を聞きながらぼくは考える。「ぼくは”世界一周”という言葉に縛られているのかもしれない」

 

 

 

「世界一周を完遂しなくてはいけない」

横断歩道、人ごみ、信号待ち。赤信号が青に変わって押し出される感覚。

 

 

 

「世界一周をやり切らなくてはいけない。そのためには別れは仕方がない」

その言葉になかば取り憑かれているかのごとく、ぼくは大切な人の手を離し続けてきた。

気持ちのいい仲間に、お気に入りの街に、別れの手を振り続けてきた。

 

 

 

 

コロンビア・メデジンの静かな夜。日本語教師かおりさん宅。

深夜2時も過ぎているというのに、かおりさんはパソコンに向かい一心不乱に仕事に打ち込んでいる。

 

 

 

静かな寝息と、パソコンのタイピング音だけが響く部屋。

 

 

 

 

「ぼくの旅はどこから始まり、一体どこへたどり着くのだろうか」

 

 

 

 

 

ふと思った。

「漫画”ワンピース”と同じだ」

 

ワンピースでは、島でのイベント(人助けや戦闘)がひと段落すると、必ず次の島への手がかり(ログポースや新たな情報)が手に入る。そしてルフィたちは次の島へ向かう。

 

ルフィは同じ島に必要以上に長期滞在したりしない。

「次の島には行きたくねぇ!この島に沈没するんだ!」そんなのはルフィではない。

 

 

「だとしたらーーー」

ぼくはペットボトルの水を一口飲んだ。

「ぼくのグランドライン(航路)には、”世界一周”という名前の島があったのだ。そこでのイベントがひと段落したので、ぼくは次の島、すなわち”世界一周ではないなにか”を求めて、航海を続けていくのかもしれない」

 

 

 

 

ひとつの島(世界一周)を遊び尽くしたから、次の島へ向かう。

ぼくの人生の師、ルフィならそうするはずだ。

 

 

 

そう考えると、次の島の名前は「スペイン語」なのかもしれない。

 

 

 

 

自分の言葉に縛られていないか。

たしかに昔はそれが夢だったかもしれない。しかし、人は変わる。考えも変わる。

 

自分の人生(航路)だ。

なにかに縛られる必要などない。たとえそれが、過去の自分自身の決定であったとしても、だ。

 

勇気の一歩を踏み出そう。

心のログポースを頼りに、次の島へと出航しよう。

 

 

きっと次の島には、君の知らない世界が広がっているはずだ。

URL :
TRACKBACK URL :

Leave a Reply

*

人気記事ランキング

Return Top