君の知らない世界一周物語

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スリル満点!レンタルバイクでペナン島を走り尽くす。バンプ風味

7月12日、土曜日の昼下がり。

僕はなぜかバイクを運転していた。しかも二人乗り。

たしかな温もりが、背中越しに伝わってくる。

コトの発端は、同室のシンガポール人・アイヴァンの提案だった。

 

 

■昨夜の会話の一部

アイヴァン「みんな、バイクをレンタルして島内を走ってみたら?僕は昨日、レンタルバイクでバトゥ・フェリンギまで走ってビーチを見てきたんだ。めちゃくちゃ楽しかったよ」

僕「おもしろそうだね。ただ、僕は車しか運転したことなくて、バイクは未経験なんだよなぁ…。ペナン島内は車も多くて、ちょっと怖いなぁ」

ケヴィン「僕も車しか運転したことないです。バイク怖いよぉ」

 

と、男衆がヒヨっていると、同室の中国人女性・リリィが口をひらいた。

リリィ「私、免許持ってないけど乗ってみたい!楽しそう!」

 

僕は「バンプの曲名みたいな名前だな」と思ったが、それとほぼ同時に「なんて無謀なヤツなんだ」と思った。

 

結局、リリィの気迫に負けて、ヒヨっていた僕とケヴィンも勇気を振り絞ることにした。

 

 

こういったチャレンジングな状況で、男性よりも女性のほうが勇敢であるケースは珍しいことではないのだ。

 

 

 

というわけで、僕・ケヴィン・リリィの3人でレンタルバイクを借りに行くことになった。

 

みんなで遅い朝食を食べたあと、レンタルバイク屋に到着。

3台のスクーターを借りる予定だったが、ここで問題が発生。免許を持っていない人は借りれないらしい。

 

 

リリィ「え〜、免許がないと借りれないの?残念…行きたかったなぁ」

店員「二人乗りすればいいじゃないか」

ケヴィン「ぼ、僕はバイク初心者だから、二人乗りなんて無理だよ。自分だけで精一杯だよぉ…」

僕「それなら僕のうしろに乗ればいいよ。リリィ、安心して。僕はバイクで事故を起こしたことがないんだ。なにせバイクに乗ったことがないんだからね」

リリィ「え〜〜!?大丈夫〜?でも、おもしろそうだから乗せて〜」

まさかこんな無謀な誘いにノってくるとは。まさに女は度胸。ドーラは正しかったのだ。

 

ケヴィンは、僕らのやりとりを苦笑しながら見ていた。

 

 

バイクといっても、ただのスクーターじゃないか。昔、教習所で1回乗ったきりだが、なんとかなるだろう。

そう思って、僕は二人乗りを引き受けたのだった。自分から提案したのに、僕はなぜか追い込まれている感覚になった。

世の中には、そういう種類の緊張があるのだ。

 

 

そんなこんなで、バイク2台を1日レンタル。

パーティー編成は当初の予定どおり、僕・ケヴィン・リリィの3人だ。

 

店員から簡単な手ほどきを受け、いざ出発。

僕は車なら慣れたものだが、バイクはこれが公道デビュー戦である。しかも二人乗り。正直言って、最初はめちゃくちゃビビっていた。この旅最大の試練と言っても過言ではなかった。

 

 

 

向かうのは30分ほどバイクを走らせた先にある、バトゥ・フェリンギというビーチの町。そこには海の家がたくさんあって、波打ち際で食事できるらしい。なんとも南国的ではないか。

 

 

ハイテク青年・ケヴィンが先導し、僕らが追従する形で走っていく。ケヴィンはグーグルマップの案内をイヤホンで聞きながら走るらしい。できる子。よし、ケヴィン、道案内は頼んだぞ。

 

 

いざ公道に出てみると、ケヴィンは運転上手だった。

バイク初心者だから…とか言っていたくせに、スイスイと車をよけて走っていく。

ケヴィンに離されないよう、必死についていく僕。

 

こんなに首を振りながら運転するのは初めてだった。バイクは車よりも死角が少ないが、ヘルメットがあるので頭が重い。首を振るのは疲れる。

 

そんな僕をよそに、「アハハ、気持ちいい〜〜」と、うしろから楽しそうな声。

背中にたしかな温もりは感じたが、「世界中に二人だけみたいだね」などと言える余裕は、僕にはなかった。

 

 

 

しばらく走ると、僕もだいぶ運転に慣れてきた。

頬に当たる風が気持ちいい。天気もいい。ありきたりな表現だけれど、本当に風になっているような感覚だった。車ではこんな感覚は味わえない。バイクって、楽しいんだな。

 

徒歩や自転車の人をビュンビュンと抜き去る。気持ちいい。

 

 

レンタルバイク屋を出発して30分ほど走っただろうか。

バトゥ・フェリンギに到着。のどが乾いていたので、海の家でココナッツジュースを飲んだ。

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ココナッツの実をスプーンで削って食べる。うまい。僕はココナッツが好きだ。

 

 

のどを潤したあとは、海の家からそのままビーチへ出て、しばし散策。

波打ち際ではしゃいでいたら、ズボンをがっつりと濡らしてしまった。
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ひとしきり波打ち際を楽しんだあと、バイクで移動。

近くにペナン国立公園という場所があったので、行ってみることに。

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ここの山道がものすごく歩きにくくて、大学時代に行った屋久島を思い出した。

屋久島の縄文杉を見る一般的な方法は、朝5時のバスで登山口まで行き、そこから往復7時間〜8時間の山道を歩く方法だ。これがキツイ。縄文杉は、屋久島に行けば簡単に見られる、というインスタント的なものではないのである。

 

 

ペナン国立公園には2時間ほど滞在した。(うち1時間ぐらいはカニと遊んでいた。彼にはいいチリクラブとなって出世してもらいたいものだ)

次はケクロッシーテンプルという、山の上にある寺院に向かう。

 

 

グネグネの山道。急カーブの連続で気が抜けない。まさにイニシャルDの世界だ。

どこまでも続く坂道。上ったり下りたりを繰り返すこと40分。僕らはなんとか目的地に到着した。

ケクロッシーテンプルで撮った写真が、なぜか太ったネコのものしかなかったので、とりあえず貼っておきますね。
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僕らは議論の結果、このネコは太っているのではなくて、妊娠しているのだろうという結論に至った。

僕が「このネコ、いい枕になりそうだね」と言うと、ケヴィンとリリィは笑っていた。

 

リリィはリリィなのに「かわいい人ね」とは言ってくれなかった。

 

 

 

その後、ジョージタウンに戻って夕食。

マラッカで見つけたときから気になっていた、緑色のスイーツ「センドル」を食べてみた。甘すぎず、さわやかな味わいだった。
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やはり、空の下でみんなで食べる料理は格別だ。

 

 

 

宿に戻ったあとは、シャワーを浴びてすぐに眠くなった。

 

ペナン島。勇気の冒険は、こうして終わった。

 

 

僕の背中には、かすかな温もりがいつまでも残っていた。

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